ハロオタ兼二次元のオタク、ジャニーズに出会う

ごきげんよう、初めまして。次元も男女も問わずドルオタをやっているしがないオタクです。

私は数年前にハロオタ属性を獲得した二次元のオタクです。もとい、勢い余ってよくソシャゲに万単位の課金をするタイプのダメなオタク。その金で買える円盤は何枚あったのか……

 

まず、ジャニーズに”出会う”とはどういうことなのか。その前提をお話しようと思います。
普通にテレビを見て生活していれば、そこらじゅうにジャニーズのアイドルを目にしますね。
たとえば情報番組のキャスター。たとえばゴールデン帯のバラエティー番組やドラマ。映画館に行けば必ずひとりはポスターで見かけるし、テレビをぼーっと何時間も付けてればCMで3回くらいは見ることになる。
だがしかし。
それは単に”見かけている”に過ぎず、”出会って”はいない。オタク的に。
そう、オタクの”出会う”とはーーー”新たな推しとの出会い”である!

 

…とまあ大層なことを言ってる風に大したことないことを言ってみたが、要はこのブログ、人生二十ウン年目にしてうっかりジャニーズに出会ってしまった、オタクの一人語りです。お付き合い頂ける方、どうぞよろしく。

 

事の発端はそう、去年の夏のFNS……よりも少し前のこと。
私のTLに、とあるネット記事が流れてきた。流し見していると、どうやらジャニーズJrの子がミュージカルの主演をするだとか。
ほう。ミュージカルですか。いいですね。アイドルのやるミュージカル。
芝居が棒でさえなければ、アイドルとミュージカルは親和性が高い。非常に高いのですよ、皆さん。よろしいですか。これテストに出ますからね。
先述の通り私はハロオタ属性を獲得して早数年。ハロプロ内でも名作が生まれたり生まれなかったりする舞台のプロジェクトがあります(演劇女子部という)。
私がハロオタに足を突っ込むきっかけになったのが『LILIUMーリリウム 少女純潔歌劇ー』(以下、LILIUM)という舞台だったので、ほほう、と少し興味を持ったりした。

 

 

その時点では、さすがジャニーズさんはやる舞台の規模が違うなあ、なんて思ったりして。そしてちょっと僻んだりして……。(デビュー前で外部の仕事あるの羨ましいな……などと……。それができれば私の推しはアイドルのまま外の舞台に立てたのかも、などと……………。)(そしてこのジャニーズの規模の大きさに打ちのめされては僻むダメなオタクの人格は私がジャニーズに降参するまでしばらく元気だった)(僻んでるヒマあったらつんく♂の歌詞100周しろバカ〜〜〜!)

閑話休題

ともかく、このニュースが頭の片隅に置かれたまま迎えたFNSうたの夏まつり。
二次元以外のゆるめの趣味でもあるミュージカル枠を楽しみにつけていた長時間歌番組。
ディズニーラッシュがやってくると、私はある曲の時に画面に釘付けになった。
ライオンキングの『愛を感じて』シンバパートを歌う、声も見目も麗しい美少年は何者なのか、と。
テロップを見た。ジャニーズ。そうか。これがもしや、噂に聞くミュージカルができるジャニーズの人。
脳直でツイートするタイプのオタクなので、そのまま呟いた。

 

『もしかして今のがミュージカルができるジャニーズの方ですか』
『とてもお歌が上手いですね』
『ミュージカル歌唱大好きなんだよな…』
『ていうかあの顔にあのリボンタイは天才では?衣装さんグッジョブすぎる』
ここで先ほど名前を挙げたLILIUMのポスター画像をご覧頂きたい。

f:id:komatsuk323:20200503220919j:plain

LILIUMのポスター画像。演劇女子部のHPから。

……お分かりいただけるだろうか。つまりこういう感じに弱いのである。オタクだもん。
そこへすかさずTLから現れたのは、少し前の時間帯からTLで『うちの推しグループ見てください』と叫んでいたふぉろわーである。そう、私のTLに例のミュージカルの記事をRTしてきた張本人だ。
『そうです!彼は京本大我さんです!25歳です!ちなみに、帝劇版エリザベートのルドルフ皇太子をやってたりします』
優秀なふぉろわーは、的確に彼の情報を出してきた。美少年かと思ったら25歳だし、美青年と呼ぶべきだったかーと頭抱えつつもどう見ても美少年でしかないビジュアルにまた頭を抱えた。
しかも、帝劇のエリザベートと言えば、チケット入手困難な舞台の代表格ではないか。しかも2年連続で出演?それはさぞかしできる子に違いない。ていうかルドルフちゃまか〜。似合う〜。なんも知らんけど絶対に似合うだろうなということはわかる〜。
なるほど〜ジャニーズ様はさすが層が厚いな〜。
そう思いながら軽くジャニオタのツイートを漁る私。
あ、さっきなんか花びらめっちゃ降ってた中パフォーマンスしてたな。アレか。と、後からSixTONESというジャニーズのグループを認識。当時、ジャニーズのYouTube進出みたいな広告を駅でよく見かけていたので、この時になってようやく点と点と点が一気に繋がった。アハ体験である。
そういや別のふぉろわーもわざわざでかい駅に広告撮りに行ってたな…今この子たちがアツいんだなきっと…。などと思っていた私、衝撃の文字列を目にする。


京本大我さんはあの京本政樹さんの息子さんでもあります!』

な、な、なんだってーーー!!!

何を隠そう京様がわりと好きなのである。具体的に言うと、朝ドラ『ちりとてちん』の叔父さん役のときから好き。めちゃくちゃ熱心に追っかけてるわけではないが、ふんわりと、かなり、好き。
言われてみればそっくりである。ていうか名字が京本なんだよな、鈍いオタクである。ははあ、貴族っぽい服がよくお似合いになるわけだ。なんかもうオーラが高貴である。そんな気がする。リボンタイ最高だな…。
などと喚いていると、さっきの優秀なふぉろわーに猛アタックをかけられる日々が始まった。

『ちなみにこれが昨日やってた曲のMVです』
『こういうのもあります』
『きょもちゃんはこういう役もやってて』

などなどなど……。
それまでお互いに(ハロオタなんだなあ)(ジャニーズも好きなんだなあ)くらいの認識でしかなかったであろうふたりが、急速に距離を縮めていった。こんなにふぉろわーと交流を深めたのは数年ぶりなんじゃないかレベル。京本大我さんに感謝。ちなみにこのふぉろわーはSixTONESだと北斗くん担である。
布教されたら布教を返さねば、と思ってしまうのがオタクのサガで、布教を受ける度にもれなくモーニング娘。さんやLILIUMの宣伝をしまくっていた。互いに布教し合うのが結構楽しくて、ヒートアップしていった結果、私はあるシンメについて布教される。

ふぉろわー『TLで騒いでるのでご存知かもしれませんが、私の彼氏である髙橋優斗くん(※彼女は優斗くんのリア恋オタクでもある)がいるグループに、好きそうな子…ていうか好きそうな二人組がいるので見て欲しいんですよ』
わたし『優斗くんはさすがにそろそろ名前覚えましたよ。二人組、と言いますと』
ふぉろわー『端的に言って、オタクが好きそうなシンメです。はしみずと言いまして……』

はしみず。それはジャニーズJr内のグループ『HiHi Jets』のメンバー、橋本涼井上瑞稀のコンビを指す言葉。
未成年にして人生の半分以上をジャニーズとして生きてきた、同い年シンメ。
初めてはしみずの基本的なプロフィールを教えられた時、私は答えた。

『それって、ほぼまーどぅーなのでは?』

まーどぅー。それはモーニング娘。10期メンバー4人のうちの佐藤優樹工藤遥を指す言葉である。
片や北海道が産んだセンスはピカイチなトンデモ野生児。片や埼玉から羽ばたいたハロプロエッグ(現ハロプロ研修生)出身のエンジェルフェイスな狂犬チワワ。念の為言っておくがどちらも決して悪口ではない。むしろ彼女たちのそういうところが大好きである。(悪いことしたらしっかり教育されるのがモーニング娘。だし!)
同い年のふたり。ちなみにどぅー=工藤遥は私をハロオタにした元凶であり推しメンである。卒業して女優になっており、夏には主演映画が公開予定。大手を振って見に行かせて欲しい。コロナを燃やそう。

てなわけで、実質まーどぅーなのでは?と思いながら過去の雑誌での発言やらYouTubeでのあれこれやらマジでひよひよしたお子様時代の映像やらまで見せられる日々が続いた。私はショタコンではないが、よくぞここまで拐かされたりせずに健やかに育ってくれたな、と純粋に思った。


ふぉろわーも私に怒涛の供給を与えすぎている自覚があったらしく、『大丈夫ですか?嫌だったら言ってくださいね』と言ってきたくらいだが、私は布教をするのもされるのも大好きだったので、『全然ウェルカムです!楽しいんで!!』と元気よく答えた。オタク、字面だけはいつでも元気。
そうしてSixTONESとはしみずとたまにふぉろわーの彼氏(※髙橋優斗くん)のノロケを聞かされたりして時は流れた……かに見えた。

SixTONESSnowMan、デビュー決定。

TLで床を転がり回っている(ように見える)ふぉろわーと画面越しに手と手を取り合い(?)おめでとうおめでとうと言葉を交わしあったのが、FNSの約2週間後のこと。世間のホットな話題に乗れているのが初めてだった私も一緒に浮かれていたことと思う。
そうこうしていたら、それが発表された時のジャニーズJrのお祭りみたいなライブが円盤化されると教えてもらった。
『いくつかバージョンあるんですけど、受注生産限定版のSixTONES盤にはSixTONESのライブ映像も別途つくのでオススメです』
『担当ガシャあっさり引けたので浮いた課金額で買います!!!』
オタク、限定版という響きに弱い。あとあの時さくっと来てくれた担当(二次元)、ありがとう。普段からそのくらいサクッときてくれたらいいのにな。
そんなこんなで素顔4/SixTONES盤をポチッた私。その頃には違う時期の写真からでも京本大我さんの顔と名前がようやく一致し始め、HiHi Jetsに関してはローラースケートのグループであることと年長者3人の顔と名前がうっすら分かるようになってきていた。多分これは優斗くんですよね?合ってる。オッケー。みたいな。


季節は移り変わり、ちょっと涼しくなってきた時期、猫ちゃんと絡むみずきくん可愛いのでぜひ!と言われて3人だけのHiTubeを見たりして、ようやくガリさん(猪狩蒼弥くん)の存在を認識。そうだわ、HiHi Jets5人組って聞いたわ。
ひたすらミカンむいたり、猫探し企画で猫カフェに行くルール的にアウト寄りのセーフをキメるみずきくんを見たりしていたのであんまり意識してなかったが、HiHi Jetsは5人組だ。
ここで私、気付く。
そもそも人間の顔と名前一致させるのめちゃくちゃ苦手だから、一気に覚えるのはSixTONESくんの6人が限界なのかもしれない……!?と。
ちなみにモーニング娘。にハマり始めたのは2017年始めで、だいたいLILIUMほかライブ映像より先に見ていた舞台のメインキャストから照らし合わせるようにして覚えていった。あと当時加入したての13期(加賀楓横山玲奈)がふたりはプリキュアと言われたら信じるくらいにエモかったのでそこも覚えた。しかしそれ以外の人は……結構たいへんだった……とにかく苦手なのだ、この作業が。昔から。
そんなこんなで十数人いるモーニング娘。を覚えるのにとても時間がかかった私。覚えるのが苦じゃない人数で、しかも聞けば情報を逐一小出ししてくれる優秀なふぉろわーのおかげで、なんと私がSixTONESHiHi Jetsの計11人を記憶することに成功した。おめでとう私。嵐5人が言えなくてあらしっくのクラスメイトに怒られた中学時代を思うとものすごい進歩である。(このあらしっくの友人とはなんだかんだ腐れ縁なので関係は良好です。ご心配なく)(この時は別に嵐のことは嵐だなあくらいにしか思ってなかったな…)(今では嵐さんと呼ばなければいけない気がするから不思議だな…)

この頃になると、ザ・少年倶楽部という番組の存在を意識し始める。
京本大我さんの美声を聞くためだから……全然ジャニーズJrに興味があるとかじゃないから……と不思議そうな目で見てくる親に、何より自分自身に言い聞かせながらテレビに張り付く金曜夜(録画したやつ)。
ふぉろわーの彼氏がいるしなあ、と思ってちゃんとHiHi Jetsが3人で出ているのも見た。
この時点で、なんとなく、ここにもお歌が上手い子がいるなあ、顔も可愛いなあ、ていうかこの子がはしみずの『みずきくん』だよなあ、と思っていた。
可愛いお顔でめちゃくちゃ高音が綺麗だなあ、みずきくん。
とりあえずHiHi Jetsならみずきくんかもしれないですー、とそれはもう今思えば生ぬるいことを、ふぉろわーに伝えたことを思い出した。少なくとも年内は、HiHi Jetsの中ではみずきくんがわりと好きかもなあ、程度だったのである。だってほら、猫と戯れるみずきくん、かわいいし。

年末。あらしっくのおばがいる親戚の家で、紅白歌合戦で歌うストスノと、その背後にいるジャニーズJrの集団を見守った。
ふぉろわーから、「優斗くん、髪色明るくしてるんですけど黒戻しするのかな……明るいままだとタッキーに怒られるかな……」という情報を伝え聞いていたため、バックのど真ん中にいる髙橋優斗くんが黒髪に戻しているのを見てキャッキャとはしゃいだ記憶がある。さすがに紅白の時は黒髪じゃないとダメなんだ、と。
この時は全然みずきくんを探すこともせず、ただ京本大我さんを見つめていたと思う。今日もお顔が麗しいな……とか思ってたはず。

2020年になった。延期になった素顔4がぼちぼち届くぞー。とメールが来た。わーい!待ってたぞー!
素顔を買うと決めたとき、迷いなくSixTONES盤を買った私は、さっそく初めてのジャニーズのライブ視聴に向けてセッティングをした。
ハロプロの映像には慣れているがジャニーズを見ている私には訝しげな視線を向けてくる親、不在。手元にはとりあえず京本大我さんのピンクがつくペンライト。手っ取り早くモーニング娘。のペンライトで譜久村聖さんの色(恋ピンク/ホットピンク)をつけた。うん、ちょっと濃い気がするけどこれでよし。
再生した。

 

気が狂うかと思った。

多分気が狂った。3分の1くらいで疲れて止めた。
ふぉろわーに、『助けてください』とメッセージを送ったのを覚えている。ひとりで見ているのが耐えられなくて、すがるように実況にもならない叫びを送り続けた。これを受け止めてくれるふぉろわー、多分、というか確実に心が海より広い。
折角の自粛ウィーク、暇だったのでセルフ鑑賞会で2回目の素顔をキメたが、気が付いた。

 

私が気が狂ったのは私がまともで向こうがまともじゃないからなのではないか???

 

そもそも、まともな部分にもカルチャーショックがあり過ぎてヤバかったのだ。
当然のように上がる火と水。なぜかひとりひとつずつ気球に乗って登場するSixTONES。二次元のライブで東京ドームに行ったことはあるけれども、あんなやぐらみたいなのがニョキニョキ上がるセットがこの世に存在することを知らなかった。きらめく色とりどりのペンライトの景色は見慣れているのに、名前を貼ったうちわは私には縁遠いモノのように思えてならなかったし、何より、やっぱり、演出側が気が狂ってる。

 

なんか工事現場のやつみたいなとこにびっしりちっちゃい子がいるの、何?

腹筋太鼓って何?なんで半裸なの?

水着Jr行けー!って何?そもそも水着Jrが何?

ていうかバンクのとこに人が折り重なってローラー跳ばせるの、本当に大丈夫なやつなの?大丈夫?保険とか…(私は鉄腕DASHTOKIOの保険を心配するオタク)(大丈夫だったからいいけど本当にあれは大丈夫なやつなのか?と今でも思っている)(当時の私の叫び「デビュー前の大事な体!????」

 

……パッと挙げられる、私が衝撃を受けたものたちはこの辺りだろうか。
自粛期間向けのアレとか、


「Johnny‘s World Happy LIVE with YOU」 2020.3.29(日)16時~配信 【Sexy Zone / SixTONES / HiHi Jets】

コレとか


【期間限定】V6 / LIVE TOUR 2017 The ONES

のライブ映像が上がっているので、そろそろ火が上がったり水が上がったりするのには慣れた。気がする。とりあえず驚かなくはなった。
が、しかし。

やっぱり人間の数にものを言わせたマンションはヤベーな、と思うし、何よりやっぱりすぐ脱ぐのはよくない。と思う。脱ぐな。脱がないでくれ頼むから。目のやり場に困る。

こういうの、私だけなんだろうか。楽しいことをやってるんだろうなとは思うけど、直視しようとするとできない。微妙に羞恥心が勝つ。

そもそも私は推し(女子ドル)の写真集に水着があるだけで袋すら開けられないオタクだった。男女関係なく普通に脱がれたら直視できない、そういうオタクだった……頼むから脱がないでくれ……と念じながらエロ本を見る男子中学生みたいな気持ちで薄目で見届けた。男子中学生だったことないからたとえが合ってるかは知らないです。

さて、年明けになると私は毎週少クラを見るようになっていた。モーニング娘。'20はトゥーゼロと読むことも馴染んできた。
確か年末年始にかけてSixTONESの密着番組があって、せっせとそれを追っかけてみていたのは覚えている。
そして、その次のターンがHiHi Jetsくんだったのだ。
RIDE ON TIME。ジャニーズの密着番組であるらしい、ということはSixTONESの次がHiHi Jetsだということで推測できた。実際そうらしい。
ところで、密着番組というものが、私はわりと好きだ。というか、昔からオーディション番組が好きだった。勝手に推しを決めて、応援して、合格してくれと念じるあの時間が、わりと好き。
そんなこんなで、私は優斗くんの彼女であるふぉろわーと来週も見なきゃですね、と語り合った。

 

1月24日、金曜日。
5人で完成形となるHiHi Jetsの最新の姿を、私はこの日の少クラで初めて見たんだと思う。
まだ若い彼らの、少し苦いものを含んだパフォーマンスを、私はじっと見守っていた。
ああ、やっぱり表情が固いよなあ、若いなあ、なんて思っていた。のだけど。

みずきくんだけが、綺麗に笑っていた。

あれはまさしく天使の微笑みだったと思う。多分みずきくんは天使なんだ、そう思わされてしまうほどに。

この瞬間から、私は井上瑞稀という偶像を崇拝するオタクになった。

少し話は変わるが、私はモーニング娘。のオタクで、私の推しであり、卒業を見届けることになった工藤遥さんはとても愛されていた子で。だからこそ、彼女が抜けた直後の生放送で、苦いものを隠しきれずにパフォーマンスするモーニング娘。'17を見ていた。
その若ささえも、愛おしかった。私は、なくなってしまったものを惜しみながら、必死で埋めようとしているその姿に、涙した。もう二度と、この中に正規メンバーとして歌い踊る彼女の姿はないのだと思い知らされながら、それでも彼女たちが好きだなあ、と思った。(それでもまる1年くらい現場に行けなかったけどそれはまた別の話。)
だから、HiHi Jetsくんが5人とも苦いものを隠しきれずにパフォーマンスしていたとしても、それはそれでその時の彼らの姿として貴重なものだと思って見ていた。むしろ、私が5人のHiHi Jetsを見守れているだけですごいな、と思っていた。そういうつもりで私は見ていたのだ。
なのに。
みずきくんだけは、微笑んでいた。

 

情緒はめちゃくちゃだった。
あの中で、それでも微笑むみずきくんに、私はものすごく混乱していたらしい。
それでも彼は笑っているんだ、と。雷が落ちてきたくらいの衝撃が走った。
奇しくも少クラとRIDE ON TIMEは同じ金曜日放送の番組だった。
その日の深夜、HiHi Jetsの密着番組の前編が放送された。
多分、また情緒がめちゃくちゃにされた。
正直前後編が放送されたこの丸1週間のことはあんまり覚えていない。
ただ、ガリさんの株が右肩上がりだったことと、みずきくんがとことんまでアイドルであるということは覚えている。
きっと、ふぉろわー含め、以前からHiHi Jetsを追いかけてきていた人にとっては思うところがあった番組だったと思う。
でも私は、あの2週の放送(と、同日に放送されている少クラ)で、本腰を入れてみずきくんのオタクになる道を歩み始めたのは確かだった。
そもそも密着番組って、本人たちが個々にクローズアップされるものだから、どういう感じの子たちなのか覚えるには便利なのだ。
顔と名前を一致させるのが苦手な私でも、ここまで来ると完全に覚えた。
ふぉろわーから提供されていた断片的な情報が、鮮明になって整理されていく。
ジャニーズ入所歴がダントツで長いはしみず。多才な年少組いがさく。最年長にしていちばん後輩の優斗くん。
なんてバランスがいいんだろうこのグループ。
いや、バランスがいい、とも少し違うのかもしれない。
誰かひとりでも欠けたら成立しないバランスの上に成り立っている。の方が、もしかしたら近いかもしれない。
それは、「2人が辞めるなら俺も辞める」と言い放ったガリさんの発言だとか、明らかに抱え込んでしんどそうにしている優斗くんの表情だとか、そういったものから私が勝手にそう思っただけなのだが。
この5人で、この先もやって行くと決めてくれたなら、もしかしたら、見たことのない景色を見せてもらえるかもしれない。
そう思わせてくれるパワーを、確かに感じた。
何より、みずきくんが、私の新たな崇拝対象になってしまったので(……)見守らないという選択肢はなくなってしまったのだった。

 

デビュー前の子を応援するのは、すごく体力が、気力がいるな、と思っていた。実際今もそう思っている。
ジャニーズは良いよな、、、と僻むダメなオタクの人格は、最近ではめっきりしぼんでしまった。
逆に、「こんなに露出があるのに、認知度も一定数あって人気もあるのに、まだデビュー前って、恐ろしくないか?」と思う人格の方が育っている。普通に怖い。何なんだ、ジャニーズって。なんなんだ、ジャニーズJrって。教えてくれよタッキー。
そんなこんなでジャニーズという新しい文化に怯えながらも、毎週日曜に更新されるHiTubeを熱心に見たり、過去のものを追いかけたり、意外と近所でロケしてたことを後から知ったり、腹をくくってジャニーズWebに登録して毎日夜9時には伝記の更新を今か今かと待ちながらひたすら更新マークを押したり……。すっかりズブズブである。いつの間にこんなになっていたんだ。忘れてたけどハマった時の初速がめちゃくちゃ速いのがウリのオタクでした。あーあ。もうジャニーズを知らなかった頃の体には戻れないな……。

さて、そんなこんなで着々とHiHi一族の端くれになっていった私は、ふぉろわーという名の女神がなんとか手にしたチケットで、HiHi Jetsの単独ライブ、裸の少年 春祭りに同行させてくれることになっていた。


新型コロナウイルスのせいで流れましたが。


マジでコロナを燃やそう。マジで。そう思いながらこのブログを書いている。
ちなみに他にもあれこれチケットを取っていたオタクなので、二月末から三月末にかけて、流れたチケットは計5枚である。最後に行った現場は、現役娘。メンである13期の横山玲奈のバースデーイベント(2/25開催)である。って、嘘でしょ……もうまる3ヶ月も新鮮な推しを浴びてないのか私は…………嘘だ……………そろそろ生身の推しを浴びたい……今はとにかくどの推しでもいいから…………生身の推し……会いたい………………。
私から5つも現場を奪ったコロナ、マジで燃やすしかなくない?罪深くない?ありえん。まあそうこうしているうちにうっかりいがさくのヤバさにも気付いてしまったり2本ペンラ振るなら赤と緑だな……というところまで来てしまったのだが。
ともかく、私がラノベの主人公だったら、そろそろこの手にこの世のオタクの怨念が集って、見えない敵にも有効な手段を手に入れている頃だと思うのだけど、残念ながらただのモブなので、大人しく自粛生活を送り続けている。

 

 

ところで、モーニング娘。にハマりかけたタイミングより少し前、私はうっかりV6のオタクになりかけていた時期があった。
それはとても自発的なもので、当時あさイチが好きだった私は、アイドルをしているイノッチに興味があったのだ。
多分、あの時期はアイドルを推したかったタイミングだったんだろうと思う。結果的に私はV6のオタクにはならず、ただなんとなく見ていた音楽番組での記憶から、森田くんの歌声意外と甘いよなあとか、三宅健マジで顔変わんねえなあとか思っていた。

 

まさかここに来て背後から来ると思ってなかったよ。
覚えてる?て笑ってるように見えた。
覚えてるよ、忘れてないよ。
まだ幼かった、ひとりっ子の私が、お兄ちゃんが欲しいと思いながら想像した「お兄ちゃん」。
まだジャニーズという概念すら知らなかった頃のこと。
伊東家の食卓に出演していた、

 

三宅健。現在40歳。

 

嘘だろ。時が止まってんのか?
美魔女の男版ってなんて言うんだろう、とその変わらない姿に私は呆然とした。ていうかその年でビジュアル的にも精神的にもあざと可愛いアイドル道を貫けるって一体どうなっているんだ。

そう、さっきYouTubeのリンクも貼ったけど、このご時世に合わせて公開されたワンズコンを、私は誘惑に抗えずに見てしまった。シンプルに現場に飢えていたからである。耐えきれなかった。
数年前はなんとか耐えられたのに、コンサートをフルで浴びてしまうと、もうダメだった。
私はこういう偶像性に弱いんだ、と自覚した時にはもう遅い。

 

初恋の男・三宅健の圧倒的偶像性を浴びてしまった私の、明日はどっちだーーー。